★白内障:ビタミンCが防止--厚労省研究班

日ごろの食事でビタミンCを多くとっていると
白内障になる率が低いとの結果が、
厚生労働省研究班(担当研究者=吉田正雄・杏林大医学部助手)の
3万5000人規模の調査で出た。

海外では同様のデータが出ていたが、
国内で確認されたのは初めて。

白内障は目の中の水晶体が酸化されて
濁ることで発症するが、ビタミンCには酸化を抑える
作用があり、濁りを防ぐとみられるという。

 研究班は95年から00年まで、
岩手、秋田、長野、沖縄の各県に住む男女を調査した。

食事の摂取量で5グループに分けて比べると、
男性で最多のグループ(1日のビタミンCが約210ミリグラム前後)は、
最少のグループ(同約50ミリグラム前後)に比べ
白内障にかかる率が約35%低かった。

女性も同様に約41%低かった。

 吉田助手は
「たばこを1本吸うと約25ミリグラムの
ビタミンCが破壊されるため、
白内障予防には禁煙が望ましい」と話している。【高木昭午】

毎日新聞 2007年2月27日 東京夕刊